仕事でよく怒られる人
- 怒られにくい関係の築き方がわかる
- もし、怒られた時の有効な対処法がわかる
ちなみに私は、現在はIT業界で会社員をしていますが、前職は塾講師をしていました。塾講師界隈で問題になるのが、保護者様からの「クレーム」でした。よく「モンスターペアレンツ」などと揶揄されますが、私はこの表現に違和感を感じていました。
というのも、頻繁にクレームを受ける講師と、高評価をいただきご指名をもらう講師が2極化していたためです。なので「モンペにさせてしまってるのは講師の問題」という表現が適切かなと考えています。
こういうのも偉そうですが、私は後者の高評価をいただけている方が多かったので、わりと「怒られない関係性」を築くためのコツを実践できていたと思います。
本記事では、そんな関係性を築くために、「マインド」と「テクニック」の2つの視点からお話ししていきます。
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本記事の内容
仕事で怒られにくい関係の築き方
「仕事で怒られる」を回避するアプローチは、下記の2つの手段から行います。
- 「普段から」良好な関係を築く方法
- 仕事で怒られる原因を分析・対策
前者は、「普段から」の関係性。つまり「日常的な関係性」です。対して後者は、実際に怒られる原因を分析・対策するという「非日常的な関係性」へのアプローチです。
他のサイトを見ると、後者の原因対策系のノウハウが中心ですね。でも、頻繁に怒られる関係性になるのは、主に前者の「日常」が深く関わっています。日常の関係性という土台の上に、非日常の関係性(怒られるというシチュエーション)があるとお考え下さい。
イメージとしてはこんな感じです。
ということで、両方大事なので順番に深掘りしていきます。
「普段から」良好な関係を築くには
よく怒られる人であれば、「普段から」良好な関係を築いてしまった方が怒られにくくなります。そこで持つべきマインドは下記の通り。
- 人間関係の基本は「味方につける」
- 「教えてもらってないのに怒られる」的な考えの消去
この考えを持っていると、行動がかなり変わっていくはずです。原因を1つずつ解決していくより、むしろコスパがいい対策法と言えます。1つずつ解説していきます。
「味方につける」とストレスは驚くほど減る
怒る相手が、上司であれ取引先の担当者であれ、「味方につける」ことから始めましょう。
有効なテクニックは「助けてもらう」です。
怒ってくる人に助けてもらうというのは、かなり抵抗があるかもしれませんが、心理学的にも有効な手段です。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された「認知的不協和の解消」という心理を利用しています。
認知的不協和の解消をざっくりと説明すると、「何かイベントがあったとき、心の折り合いをつけるために自分で理由付けすること」です。
なので面白いことに、助けてもらうことに成功すれば、相手は「助けてあげてるってことは、自分はこいつのこと好きなんだな」という心理が働いてしまうということです。好きだから助ける、というより、助けるから好きになる。という感じです。
とはいえ、普段怒ってくる人にいきなり助けを求めるというのは、ハードル高いですよね。なので最初のうちは、自分の業務外の内容で、相手が詳しく得意な分野の話で相談を持ちかけると簡単です。
味方につけてしまえば、ちょっとしたことでは怒られなくなりますし、少なくとも理不尽さは解消されます。
「教えてもらってないのに怒られる」的な考えの消去
よくあるパターンが「教えてもらってないのに、できなかったら怒られるんだけど」ですね。私の周りでも、ちらほらそういった愚痴が出たりします。
その悩みを解決するには、適切な「自責思考」を身に着けるのが効果的です。
怒られやすい人の特徴として「受動的」というのがあります。相手からのアクション待ちで、つねに受け身の考え。相手からしたら結構フラストレーションがたまり、より教えたくなくなるでしょう。これだと悪循環ですよね。そこで「責任の所在を自分に置く」という自責思考です。
実際に自責思考を身に着けて考え方が変換できると、ストレスが減るうえ、仕事の効率が飛躍的に上がります。例えばこんな感じ。
「教えてもらってないのに、できなかったら怒られるんだけど」
↓
【自責思考に変換】
↓
「やばい、これできないな。やり方を調べつつ、方向性のすり合わせが必要だ。着手する前に不明点をまとめて、打ち合わせのアポを取ろう。」
自責思考に変換しつつ能動的に動くことで、関係性はかなり改善されます。とはいえ、自責になり過ぎて「全部自分のせいだ」と考えるのは、体を壊すのでやめましょう。
仕事で怒られる原因を分析・対策
ここまでで、普段から怒られにくくなる方法をお伝えしてきました。
続いては、念のため、普段仕事で怒られている原因を分析し、対策をうてるものに関しては対策していきましょう。怒られる原因は下記が多いようです。
- 何度も同じミスをする
- 仕事が遅い
- 仕事がなかなか覚えられない
- 納得いかないことで怒られる
では、1つずつ解決策を見ていきましょう。
何度も同じミスをする
「ミスしないための集中法と予防策」を身に着ける。
ミスが多いだけならまだしも、同じミスを何度も繰り返してしまうと、怒られるのも必然ですよね。でも、わかってもいても繰り返してしまう人も多いです。そういった人の特徴は、「次からミスしないように気を付けよう」と漠然と反省しているところです。
「漠然とした反省ではなく、具体的な対策」をしましょう。精神的にも楽になりますし、ミスも防げて生産性も上がります。
ミスをしないための集中法と予防策の具体的なやり方について、下記の記事で解説しています。ミスが多い人は参考にしてみてください。
「仕事に集中できない」は終わり【集中する3つのコツ】
仕事が遅い
仕事のスピードを上げるためのフローを組む
職場でもちょいちょい見かけますが、仕事が遅い人は「まだできてないの?」と怒られがちですかね。漠然と急ぐだけでは大してスピードを上げることはできないので、「自分専用の業務フロー」を作りましょう。
仕事の段取りが良くなるため、作業に無駄がなくなります。また、作業ごとに予想作業時間を設定するので、時間管理も簡単になるのがメリットです。
そんな業務速度を上げるフローの作り方を、下記の記事で紹介しています。仕事の段取り組むのが苦手だという方はお読みください。
仕事が遅い人の特徴と有効な改善方法【新人・部下への指導】
また、なかなか仕事が終わらないという理由で起こられているという方には、下記の記事がおすすめです。
仕事が終わらない3つの原因【新人でも残業せずに帰るコツ】
仕事がなかなか覚えられない
仕事を効果的に覚えるメモ術を身に着ける
仕事覚えが悪くて怒られる人もわりといそうですね。仕事が覚えられない大きな要因は「頭の中の情報を整理できていない」ことです。理解が浅い→記憶にも定着しない→結果できない。みたいな状態です。
【仕事が覚えられない人は必読】爆速で覚えるメモ術
なのでおすすめが本サイトでお伝えしている「メモ術」です。メモを記録ツールというだけでなく、思考を深める鍵として使う方法です。1の事象に対して10学べるようになるので、効率良いと思います。下記の記事で方法を解説しています。
納得いかないことで怒られる場合
「客観的な事実に基づいた会話」に徹する
具体的な理由もなく怒ってくる人もいます。私の経験だと、早く帰ると怒ってくる人がいましたね。今考えると笑えるくらい無茶苦茶な理由ですね。ですが、当時は真に受けてなかなか帰れなくなってしまいました。このままではいけないと思い、「客観的な事実に基づき会話」を徹底しました。ポイントは「主観の排除」です。今回の例だと、下記の感じです。
私
上司
私
今回の場合、「早く帰ったっていいでしょ!」という主観ではなく、「会社的にコスパが悪い」という客観的事実を述べています。
文字に起こすと、かなり生意気な印象ですね。ただ、実際は何気ない会話の中で言っておいたりします。「こいつ、ここまで考えているんだな」という印象を刷り込んでおくとスムーズです。
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もし、怒られた時の有効な対処法
ここまでで、怒られないための予防策を説明してきました。とはいえ、頻度が下がっても怒られることはあるでしょうね。なので、怒られた時用に万全の対処を。
- 怒られる時に準備を整える
- 「今後○○しない」→「今後△△する」思考へ
- 怒られたストレスを切り離す方法
では、1つずつ深掘りして見ていきます。
怒られる時に準備を整える
怒られる時には、必ず自分で準備をしてからいきましょう。
「すみません」の一点張りだとシンドいです。コミュニケーションの形が相手→自分という、一方通行になるためです。ひたすら責められるのは辛いし、相手からしても理解できてるのかわからないので不安です。お互い幸せじゃないですよね。なので、おすすめは下記の通り。
具体的な「再発防止策」を用意する。
何かでミスした場合、「次回以降はこのようなことを防ぐために、~というようなフローを組み込んで実施します。」というように、先に自分から策を提示します。おそらく相手は怒りつつも、「再発はしなさそうだし、いいか」と考えてくれます。
とはいえ、いきなり怒られたら用意できませんよね。なので、そんな時は「本件、本当にすみません。再発防止策を作って業務フローを改善しますので、少々お時間ください。」と進んで言いましょう。あとは真剣に考えるだけです。
「今後○○しない」→「今後△△する」思考へ
「今後○○しないように気を付ける」ではなく、「今後△△して改善する」という思考にすると、脳に負担がかからないのでおすすめです。
失敗したときに「○○しないようにしよう」と、つい思ってしまいますが、大して意味はありません。人の脳は「○○しない」というネガティブな命令に対して、強いストレスがかかります。具体的にとる行動がないにもかかわらず、その事象に存分に注意力を働かせるわけですから当然ですよね。
逆に「△△する」というポジティブな命令はスムーズです。やることが明確ですから。なので、先ほども説明した再発防止策は、怒られる度合いを低減するだけでなく、脳の負担も減らせるので一石二鳥ですね。
失敗したら、これから自分が「やるべきこと 」を明確にするのがポイントです。
怒られたストレスを切り離す方法
そして、最後に大事なのは反省しつつ、やるべきことを明確にしたら「引きずらない」ということです。コツは下記の通り。
「やるべきこと」に集中する。
失敗して落ち込むのに加え、怒られるとなると精神的にも結構キツイとは思います。女性だと、トイレに駆け込んで泣くみたいな話も聞きます。
とはいえ、すぐに切り替えてしまいましょう。そのためには「次」を早く意識することです。次を意識するとやるべきことが見えてきます。再発防止策もその1つです。
怒られるのが怖い、辛いと感じ委縮してしまう時は
「恐怖で人は委縮する。委縮するとパフォーマンスは落ちる。」ということを認識しておきましょう。
一応、理屈も述べておくと、恐怖を感じると脳の「扁桃体」が活発に働きます。扁桃体は、本能的な感情機能をになっていると言われています。そして扁桃体が活発になると、前頭葉の活動が抑制されます。前頭葉は思考する機能をになっているので、ここが抑制されるということは、まともに考えられなくなるということです。
脳機能でこういう仕組みになっているんだから仕方ないですよね。怒られて軽くパニックになったり、怖い、辛いと感じて一時的にパフォーマンスが下がっても、悲観的になる必要はありません。
「あ、ちゃんと脳機能働いてるな。ちゃんと人間やってるな。」と思いつつ、落ち着きましょう。
行きたくない、辞めたいなら無理は禁物
現時点で、怒られるから行きたくない、辞めたいと考えているなら無理は禁物です。
拒絶、逃亡の感情は、体の発した危険信号です。うつ病になると治療に数ヶ月かかったりするので、気をつけましょう。転職も念頭に入れていいかもです。
というわけで、以上です。
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